コンピュータイメージング研究部門

高度情報通信社会における諸課題に対してマルチメディア信号処理技術を用いて問題解決を行い,ヒューマンセントリックで快適なデータ駆動型DX社会を実現

コンピュータイメージング研究部門では,ビッグデータ,モノのインターネット,視覚・言語融合,生成AI(説明可能なAI),クロスリアリティ,ブロックチェーンなどに関するマルチメディアデータ(画像,映像,音声,音響,自然言語など)に対して,計算機科学におけるデータ駆動型の考え方を取り入れることにより,高精度化したマルチメディア信号解析をすることにより,新たな知見や未知なる価値の創出を目指しています.マルチメディア信号処理に関する解析や技術だけでなく,プログラミングデザインによる情報システム設計までをサイクルとして考えることにより金沢市を始めとする石川県や北陸地方の地域社会、地域経済に貢献し,ヒューマンセントリックで快適なデータ駆動型DX社会の実現にもチャレンジしていきます.

研究内容

研究概要

マルチメディア信号処理に関して,大きく分けて以下の研究を行っています.

  • 色彩情報工学
  • コンピュータグラフィックス
  • 視覚情報科学
  • 医用画像工学
  • ITS画像処理
  • マルチメディア信号処理システムを実現するための組込みシステムソフトウェアの構築,ソフトウェア形式手法の適用,データ駆動型プログラミング

研究紹介

色彩情報工学(画像科学,色彩工学,信号処理,情報理論)を基盤とした信号メディア処理

パーソナルコンピュータの高速化,性能の向上により,大規模に情報を処理することができるようになってきました.一方で,世の中の情報(ビッグデータ,モノのインターネット,ブロックチェーン,クロスリアリティ,数理・データサイエンス・AIなど)は膨大になってきており,その関係性は一見,複雑そうに見えますが,それらのデータを「信号」として考えることにより,膨大なデータや複雑そうなデータから重要な情報を抽出することができます.これらを踏まえて,信号メディア処理の基盤となる画像科学,色彩工学に関して教育・研究を行っています.具体的には,画像処理,信号処理,光学,視覚の空間周波数特性を考慮して,ソフトウェア・ハードウェア協調設計の側面から,ユーザーに適した,好ましいと感じられるカラー画像の取得・計測・符号化・処理・生成・表現・再現・最適化・分析・評価に関する教育・研究を行っています.また,機械学習(深層学習)や量子情報科学を考慮した新しい色彩情報工学の探究も積極的に行っています.

コンピュータグラフィックス(3DCG, 質感情報学,メディアデータベース)に関する信号メディア処理

Stable DiffusionやGPT-4, Geminiなどの生成AIの実用的な普及に伴い,コンピュータグラフィックスに関する処理・評価はより重要になってきています.コンピュータグラフィックスを扱うには,GPUによる高い処理性能,処理時間の短縮がパラメータとして必要です.高性能な計算を実現するために高効率な処理方法の確立が急務といえます.それゆえに,モデリング,シェーディング,レンダリング,アニメーションを始めとするコンピュータグラフィックスの理論に基づく画像処理手法や物体の質感情報に関する定量的評価モデルの構築やメディアデータベースに関する教育・研究を行っています.また,実世界ではできないような画像表現・再現について,メタバースやクロスリアリティ技術を考慮してコンピュータグラフィックス上でシミュレーションとして行うことにより,研究成果の可視化を行っています.

視覚メディア(3D, VR, XR, 電子透かし, メディア情報通信)に関する信号メディア処理

ヒトは日常生活において何かしら物体を注視することにより視覚情報を取得・処理・分析しています.視覚メディア(画像メディア,映像メディア,インタラクティブメディア)に関する教育・研究を行っています.特に多視点3D画像・映像の符号化画質評価や360度カメラ画像・映像の品質評価,ユーザーに負担の少ない画像提示手法に関して,アンケートや感性情報の主観評価に加え,生体情報や健康情報,画像特徴量,機械学習(サポートベクターマシン,深層学習)といった客観評価を考慮し,多変量解析を始めとする統計的手法を用いることで解析及び考察を行い,客観的だけでなく主観的にユーザーが望ましいと感じる画像の評価モデルの構築,メディア情報通信に関する研究を行っています.

メディカルシステム(医用画像工学,メディカルAI情報システム,コンピュータ支援診断)に関する信号メディア処理

病院などの医療現場において,医療従事者が医用画像を目視で見る機会は多く,どこの部分を注視しているか,重要であるかという情報が必要とされます.勿論,医療従事者が自分の知見から判断するのも一つの手法ですが,もし,事前に何かしらの関心領域の手がかりをコンピュータにより提示可能であるならば,コンピュータ診断支援が可能だと考えられます.このような観点から,情報科学分野から医用画像工学やメディカルAI情報システムに関する研究を行っています.コンピュータグラフィックス,コンピュータビジョンの理論・知見を活用して,医用画像の領域検出,領域分割,再構成,画質評価を始めとする医用画像処理に関する研究を行うことによって,医学,情報・画像工学分野の連携を始めとする医工連携を進めています.また,コンピュータ支援外科を始めとするコンピュータ支援診断に関する研究を進めています.

モビリティ社会システム(次世代交通情報システム,情報ユーザビリティ,ヒューマンインタフェース・インタラクション)に関する信号メディア処理

自動運転で重要な技術の一つとして,自己位置推定があります.無人運転を想定しているため,白線,赤線,標識等の道路の交通基準に従って走行できているかがまずは重要となります.2020年代以降の自動運転技術は年々進展が目覚ましく,無人運転を含むレベル4相当の自動運転の試験運行も一部開始されてきています.これらの自動運転をコンピュータ上でシミュレーションする方法の一つとして,自動運転オープンソフトウェアであるAutowareを用いる方法があり,情報科学分野から交通情報システムや自動運転システムに応用可能なITS画像処理に関する研究を行っています.SLAM, 車両位置の自己位置推定,環境認識,車両の経路選択支援のシミュレーションシステムの構築を行い,安心・安全なモビリティ社会に向けた次世代交通情報システムに対してサービス情報学の観点から支援を行おうと考えています.

大規模情報システム基盤を実現するための情報プラットフォーム・組込みソフトウェア設計,ソフトウェア形式手法・開発環境への適用,データ駆動型プログラミング

ビッグデータ,モノのインターネット,視覚・言語融合,生成AI(説明可能なAI),クロスリアリティ,ブロックチェーンなどに関するマルチメディアデータ(画像,映像,音声,音響,自然言語など)に対して,計算機科学におけるデータ駆動型の考え方を取り入れることにより,高精度化したマルチメディア信号解析をすることにより,新たな知見や未知なる価値の創出を目指しています.マルチメディア信号処理に関する解析や技術だけでなく,プログラミングデザインによる情報システム設計までをサイクルとして考えることにより金沢市を始めとする石川県や北陸地方の地域社会、地域経済に貢献し,ヒューマンセントリックで快適なデータ駆動型DX社会の実現にもチャレンジしていきます.これらを踏まえて,大規模情報システム基盤の実現に向けたヒューマンセントリックな画像ハードウェアの最適設計,例えば,FPGA, Raspberry Piといった組込みシステムプラットフォームについてVerilogやVHDLを用いることによる信号処理,画像処理技術のハードウェア面での探究,ディペンダビリティ理論に基づく組込みシステムの最適設計,リアルタイム性を重視した画像情報処理システム,ソフトウェア形式手法の適用による大規模情報システムの自動化・高速化・最適化,データ駆動型プログラミングに関する研究を行おうと考えています.

Posted by norifumik